人事評価の書き方|評価基準の設定方法や6つの職種別の例文も紹介

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従業員の成果や能力を評価する「人事評価」。評価の結果次第で従業員のモチベーションを左右することもあるため、どう評価していいのかわからず難しいと感じている方もいるでしょう。人事評価するときには、成果の評価だけでなく、評価の理由や今後の期待を込めたコメントを残すことも大切です。

この記事では、人事評価の基本的知識や基準の設定方法、職種別の評価例文について解説しています。人事評価の書き方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

人事評価とは?

人事評価とは?
人事評価とは?

人事評価とは、従業員が働いた成果や個人の能力が基準値に達しているかどうかを評価する制度のことです。ここでは、人事評価の基本的な意味や目的などを解説します。

360度評価について知りたい人は、「360度評価とは?評価項目の作成ポイントやフィードバックの注意点も解説」の記事も読んでみてくださいね。

人事評価の基本的な意味

人事評価とは、上司などが従業員を評価する制度のことです。従業員が一定期間でどれだけの成果をだし、成長できたかを確かめることができます。適切な人事評価は従業員の働く意欲をあげる効果もあるので、誰が評価しても同じ結果になる制度を作ることが大切です。

人事評価の目的

人事評価を行う目的を4つ紹介します。

会社の方針を従業員に伝える

人事評価の項目は、会社の方針や従業員に求める能力をもとに作成されています。経営陣が考えている目標や、求める人物像はなかなか現場には伝わりにくいもの…。人事評価の項目が明確に記載されていることで、従業員も自身に何を求められているのかを知ることができるのです。

公平に評価できる

評価する人の主観的な意見や考え方に左右され、不平等な評価をされたと感じる従業員から不満の声があがることがあります。しっかりと人事評価の項目を定めておくことで、従業員の不満を取り除けるのです。従業員は、誰が評価しても同じ評価をしてくれるという、平等な評価制度を求めています。

従業員の成長につながる

人事評価の項目で、自分に求められていることを知ることで、従業員はこれからの行動や目標を自ら考えることになります。スキルを身につけるために資格を取ろう、講座を受けようと能動的に行動できるのです。従業員ひとりひとりのスキルアップは、会社の成長にもつながり、生産性の向上も期待できるでしょう。

従業員の給与や職位は適切かどうかを判断する

決まった項目をもとに評価してみると、従業員の昇格や昇給を検討できるかもしれません。昇格や昇給は従業員にとって一大イベントです。そのため、「会社から評価された」「今後の活躍を期待されている」という意味もある昇給や昇格は、従業員のやる気を引き出せるでしょう。

評価が働き方に与える影響

人事評価は従業員の働き方にも影響します。正しい人事評価は、従業員が仕事をするモチベーションアップにつながります。人間なので、従業員と上司の相性の良し悪しがあるのはしかたのないことでしょう。しかし、偏った人事評価は従業員の働く意欲を失ったり、転職を考えるきっかけになりかねません。モチベーションをあげるためには、評価項目に沿った適切な評価が大切です。会社の方針や求める人物像から構成された評価項目をもとに、正しく評価しましょう。

人事担当者へ転職したい!志望動機の書き方のポイントや注意事項も解説」の記事では、人事へ転職する場合の志望動機について解説しています

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人事評価の基準

人事評価の基準
人事評価の基準

人事評価を作成するときに必要な基準、評価時に見落とされがちなポイントについて解説します。

「成果」を評価するための基準設定

成果を評価するためには、目標をどれくらい達成できたかが基準となります。「売上目標の達成度合い」や「資格を取得できたか」など、数字などの目で見える項目に対して基準を設定するので、わかりやすいでしょう。ただ、目標を達成するまでのプロセスについても成果項目で評価するため、評価者は従業員の日頃の働きぶりもきちんと把握しておく必要があります。

「能力」を見極める評価基準の作り方

能力を評価するポイントは、従業員がどのような能力を取得し業務に活かすことができたかです。コミュニケーション能力や、企画力、問題解決力など、さまざまな能力を評価しなくてはなりませんが、どれも数字には表れません。そのため、組織や会社にどのように貢献したかという項目の基準を設定しましょう。ほかの従業員が気づかなかった課題を発見した、トラブルへの対応方法に工夫が見られたなど、組織や会社を良くするために何ができたかを確認してください。

業務評価に関する詳しい情報は、「業務評価とは?項目と評価の書き方や目標設定の方法を紹介」の記事でも解説しています。

「態度・情意」をどう評価するか

勤務態度や仕事へ対する意欲だけでなく、同僚とどれだけ協力できたかの「協調性」や責任感を持って業務へ取り組めたかの「責任性」も評価できるよう設定しましょう。数値化しづらいため、評価者によっては主観的な意見がはいってしまうこともあります。誰が評価しても同じ評価になるように、基準を明確にわかりやすくしておきましょう。

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人事評価シートの書き方とポイント

人事評価シートの書き方とポイント
人事評価シートの書き方とポイント

人事評価シートの作成方法や例、注意点について解説します。これから作成する方は、ぜひ参考にしてください。

OJDについて知りたい人は、「OJDとは?会社の将来を担う人材を育てるために効果的なOJDについて解説」の記事も読んでみてくださいね。

 評価シートの作成方法

評価シートを作成するために、以下のポイントを抑えておきましょう。

  • 会社の経営方針にあわせて目標を設定する
  • 達成できる可能性がある目標を定める
  • 数値化できない目標は明確な条件を記載しておく
  • いつまでに達成すべきかの期限を設定しておく

評価シートは従業員のモチベーションにもつながっているため、必ず誰が見てもわかりやすい内容にしましょう。特に、数値化できない目標に関しては、従業員ひとりひとりにあわせた目標を設定するのが好ましいでしょう。職位や業務内容が異なる従業員に、同じ目標を持たせると平等な評価ができなくなる可能性があります。

 正しい評価の書き方と例文

正しく評価するために、4つのポイントを抑えましょう。

  • 評価基準をもとに従業員の達成度合いを評価する
  • ほかの従業員と比べたときの達成度合いを比較する
  • 評価者の主観はいれずに評価する
  • その評価となった理由をわかりやすく書く

結果だけを評価するのではなく、プロセスについても評価することが大切です。従業員のやる気をあげるためにも、コメントはしっかり残してあげましょう。

これらをもとにした例文は次の通りです。

【例】

目標は達成できなかったが、昨年売り上げを上回る成果をだせた。チーム内ではどんなことにも先陣を切って行動してくれたため、後輩たちも含め全体の士気が高まったことを評価する。次期、士気の高まったチームでさらなる売り上げ向上を期待する。

自己評価の書き方とその重要性

自己評価をするときにも、いくつかのポイントがあります。

  • 結論からわかりやすく書く
  • 数値化することで具体的に伝える
  • 今後の課題や解決策を書く
  • 自己評価を低くつけない

成果ばかりを書きたくなる気持ちはわかりますが、課題点もしっかりと記載しましょう。評価者はあなたの日頃の働き方を見ています。成果も課題もどちらも書くことで、向上心ややる気があることを伝えることが大切です。また、日本人は特に自己評価を低くつけてしまう傾向があるため、自分が思うよりもひとつ上の評価をつけるとよいでしょう。

評価された場合の注意点

高く評価されたからといって、現状に甘んじてはいけません。上司から今後の課題を伝えられなかったとしても、自分で課題を作りスキルアップすることが大切です。「現状維持では後退するばかりである」と言われるように、あなたのまわりでは常に上を目指しスキルアップしている人たちがたくさんいるのです。

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職種別の人事評価シートの書き方と例文

職種別の人事評価シートの書き方と例文
職種別の人事評価シートの書き方と例文

職種別で人事評価シートは書き方が変わります。例文とともに確認していきましょう。

離職率が低い会社ついては、「離職しづらい会社の特徴とは?離職率が低い業界ランキングから見る副業と退職の関係性について」の記事で触れています。

営業職

数値化された目標が掲げられることが多いですが、数値だけでなく勤務態度などもあわせて評価しましょう。

【例】

新規開拓5件を達成し、売り上げが前年比プラス20%と素晴らしい成果だった。後輩指導もしっかり行ったおかげで、後輩の成果もあがったことは評価する。

ただ、体調不良による休暇や遅刻が何日か見受けられたため、次期は体調管理をしっかり行ってもらいたい。

エンジニア(IT/ソフトウェア開発)

開発にかかる作業時間コストをいかに削減できたかを評価しましょう。

【例】

マニュアルの整備により連絡ミスや伝え漏れがなくなったことは評価に値する。また、前回のシステム開発と比較し、大幅に業務時間が削減されたことも高く評価したい。

しかし、開発費がかさんでしまったため、今後はコストを抑えられるよう取り組んでもらいたい。

製造業

売上だけで判断できないため、コストの削減や業務効率化を評価しましょう。

【例】

予算が減少したことからコストを抑えるために、材料の見直しをしたことは評価する。

しかし、顧客より「品質が悪くなった」とアンケートで回答があったため、早急な改善を求める。

マーケティング職

組織内で任されている配役によっては、裏方でサポートしている場合もあるため、細部まで確認し評価しましょう。

【例】

他社製品の比較や分析に力を入れた結果、新商品の売り上げが60%アップしたことを高く評価する。今後もユーザーファースト目線で、新規顧客の獲得を目指してほしい。

人事・総務職

成果が数字で表せないため、日頃の仕事ぶりが評価ポイントとなります。

【例】

業務に追われながらも、マニュアルの更新に取り組み、完成させたことを評価する。また

、新しい勤務管理システムの導入で混乱もあったが、各部署への対応も迅速だったため、大きなトラブルにならずに済んだことも評価したい。

公務員

市役所で働く職員や、教師、保育士など公務員にはさまざまな職業があります。職業にかかわらず、あらかじめ決めた目標と、個人が発揮した能力に対する評価を行いましょう。

【例】

窓口対応で親身になって話を聞いている姿勢は、市民だけでなく職員にも良い刺激となった。異動したばかりだったが、任された業務を半年で覚えきったことも評価が高い。

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まとめ

まとめ
まとめ

正しい人事評価を行うことで、今後の会社の経営状況や人材の定着率にもつながります。評価を設定するには、書き方を工夫して誰が見てもわかりやすい言葉にすることが大切です。人事評価は、会社の方針や求める人物像を伝えるためのひとつの手段でもあります。適切な評価を行い、従業員のモチベーションや生産性を向上させましょう。

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