ワークサンプルテストの導入でより優秀な人材確保につなげよう！

「採用した新入社員がすぐに辞めてしまう」、「実際に一緒に働いてみると面接のときに受けた印象と違うな」などと採用のミスマッチにお悩みではありませんか？ここ数年、新型コロナウイルスの流行もあり働き方は大きく変わりました。同じように採用市場も、オンライン就職説明会やオンライン面接などが取り入れられるようになり、これまでの採用方法だけでは一定の採用応募者を集めることが難しくなっています。

この記事では、採用のミスマッチを防ぐための「ワークサンプルテスト」について紹介します。新しい採用方法を取り入れることで、あなたが求める人材確保につなげてください。

ワークサンプルテストを知る

「ワークサンプルテスト」とは、入社前に実際の業務やそれに近い課題を経験してもらうことで、その人の持つスキルを見極めることができるという採用方法です。採用前の段階でスキルチェックができるため、採用後に即戦力となってくれるかどうかも事前にわかります。

人事の年収に関する詳しい情報は、「人事の平均年収はいくら？給料が低い原因や年収を上げるコツを紹介」の記事でも解説しています。

ワークサンプルテストとは

「ワークサンプルテスト」とは、入社後に取り組む業務を実際に体験してもらったり、それに近い課題を提出してもらったりすることです。あらかじめその人が持つスキルを見極めることができるため、採用者はもちろん応募者も「ミスマッチ」を防ぐことができます。働き手不足が問題視される現代、優秀な人材を確保するために「ワークサンプルテスト」を取り入れる企業は増えています。

ワークサンプルテストの種類

ワークサンプルテストを取り入れられる職種はさまざまあります。各企業で課題を作成することができるので、どんな職種でも取り入れられるでしょう。

1.営業職

顧客を獲得するために、自社の商品やサービスをプレゼンし、クロージングするまでを体験してもらいます。コミュニケーションスキルや質問事項への応対能力が評価ポイントとなるでしょう。

2.エンジニア職

システム開発に取り組んでもらいます。コミュニケーションスキルやイレギュラーな事態への対応方法、問題解決への取り組み方が評価のポイントです。

3.広報職

商品やサービスの売上アップを目指してどういったアプローチが効果的かを考えてもらいます。ターゲットの設定やデータの収集・分析方法が評価ポイントとなります。

自分のスキルを評価する方法と選考プロセス

スキルの評価方法と選考プロセスについて確認しましょう。

実際にワークサンプルテストを導入することになれば、非常に重要なポイントになります。

1.スキルを評価する方法

スキルを評価するのは非常に難しいことですよね。点数をつけるにも、評価する人によっては厳しかったり甘かったり差がでてしまうこともあるでしょう。そのため、評価基準を明確にしておく必要があります。事前に独自のスキルチェックシートを作成し、レ点で評価できるようにしておくというのもひとつの手です。

2.選考プロセス

ワークサンプルテストは実際に会社に来て業務を経験してもらうことが多いため、短ければ数時間、長いと半日〜1日かかります。そのため、応募者全員に実施することは難しいでしょう。一般的にワークサンプルテストは「最終面接の直前」に行われることが多いのはこうした背景も考えられます。しかし、応募者とどうしても都合のつかない場合には、リモートでの実施や課題の提出のみを依頼することも検討してみてください。

ワークサンプルテストのメリット

そうは言っても、いきなり採用方法を変更するのはとても大変ですよね。ワークサンプルテストを行うメリットを3つ紹介しますので、参考にして導入を検討してください。

メリット①離職率が低下する

入社後に「こんな業務をさせられると思っていなかった」などの理由による、早期退職を防ぐことができます。あらかじめ実際に携わる業務を体験できることは、応募者にとっても企業を選考するポイントになるのです。そのため、入社後のミスマッチがなくなり離職する人が少なくなります。

メリット②優秀な人材を確保できる

入社前にその人が持つスキルを確認できるため、即戦力になる人材を採用することができます。また、ワークサンプルテストで能力の高い人材かどうかを判断できれば、入社後の指導もコスト削減することができるのです。そのため、理想の人材を採用することにつながります。

人事コンサルティングについて興味がある人は、「人事コンサルティングとは？仕事内容や向いている人の特徴・平均年収まで解説」の記事をご覧ください。

メリット③効果的な面接の代わりになる

実際に一緒に働いてみると、その人の人となりや話し方、雰囲気、コミュニケーションスキルがわかります。面接の場だと形式的な会話しかできずに終わり、その人について理解するのは難しいことがあるでしょう。そのため、応募者と同じ時間を過ごすことで、今後も会社で働く姿が想像できるかどうかも判断することができます。

ワークサンプルのデメリット

ワークサンプルテストを導入するとどういったデメリットがあるのでしょうか？メリット、デメリットどちらも理解したうえで導入を検討したいですよね。ここでは2つ紹介します。

人事の仕事がつらい理由については、「人事の仕事がつらい3つの理由 | 病んでしまった人のための楽になる考え方」の記事で解説しています。

デメリット①選考中に辞退者がでる可能性がある

実際の業務を体験したところ、「自分がやりたいことではない」と思った応募者が辞退する可能性があります。しかし、入社後に早期退職するかもしれない人が辞退したと考えればメリットとも言えるでしょう。

デメリット②採用期間が長期化してしまう

ワークサンプルテストの課題を設計したり、応募者とのスケジュール調整をしたりする必要があります。そのため、すべての採用工程を完了させるまでに時間がかかってしまうことがあるのです。

ワークサンプルテストの実施方法

応募者にワークサンプルテストを受けてもらうためには、事前準備が欠かせません。スキルを見極めるためには、各企業それぞれで課題を用意する必要があります。

実際に導入するとなったらどうすればよいかを確認しましょう。

人事の仕事に向いている人については、「人事の仕事に向いている人とは？あなたの適性を活かして花形ポジションを目指そう！」の記事も読んでみてくださいね。

ワークサンプルテストの設計方法

ワークサンプルテストを設計するために2つのポイントを押さえましょう。

1.入社したら行う予定の業務経験をしてもらう

実際に入社したらすぐに取り組む予定の業務を体験してもらいましょう。難しいということであれば、それに近い課題を作成してください。なぜなら、採用のミスマッチが生まれる可能性があるから。入社後に「思っていたものと違った」というギャップを持たせないためにも、実際の業務経験を積んでもらいましょう。

2.応募者の評価方法を明確にしておく

ワークサンプルテストは評価が難しいため、配属予定の現場に必要なスキルを明確にしておくことが重要です。コミュニケーションスキルや専門的なスキルなど、一緒に業務を行う社員たちが求める人物像を把握しておきましょう。それを踏まえ、評価基準をどうするかを検討する必要があります。

「フリーランスとは？スキルなし未経験でも仕事を獲得できるコツや働き方についてわかりやすく紹介」の記事では、フリーランスとは？仕事を獲得できるコツに関する内容を解説しています。

ワークサンプルテストの実施タイミング

ワークサンプルテストは一般的に、最終面接の前に行われています。それまでの面接等で応募者を絞り込んだうえで行うことで、より効率的な採用へつながるのです。通常の面接に比べればワークサンプルテストは時間も労力もかかります。本当に採用すべきかどうかの最終確認として実施しても良いでしょう。

ワークサンプルテスト実施後に注意すべきこと

合否にかかわらずフィードバックは必ず行いましょう。細かく良かった点、悪かった点を伝えることで入社後にその経験を活かすことができます。また、不採用だったとしてもきちんと理由を伝えることで、会社のイメージアップへとつながります。ひとりひとりに真摯に対応する姿勢は、口コミなどからたくさんの人へ伝わる可能性があるのです。

まとめ

ワークサンプルテストとは、採用後のミスマッチを防ぐために効果的な採用方法のひとつです。導入することで、早期退職を防いだり優秀な人材を確保することにもつながります。しかし、選考期間が長引いたり辞退者がでるかもしれないということは踏まえておいてください。

昨今の採用市場は、働き手不足の影響もあり人材確保が難しくなっています。入社した社員も採用した側も気持ちよく一緒に仕事をするために、新しい採用方法の導入を検討してみてはいかがでしょうか？