人事の平均年収はいくら？給料が低い原因や年収を上げるコツを紹介

「人事の仕事を希望しているけれど、どのくらい稼げるの？」

「人事部に異動になったものの、キャリアプランや将来性が見えない」

人事の仕事や年収について、このような疑問や悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、人事の年収や人事の仕事で年収アップにつなげる方法について紹介します。さらに、人事のキャリアパスや資格取得が人事の年収に与える影響についてもあわせて解説していきます。

人事の仕事で年収を上げたいと考えている方や、人事で何を目指したらよいかわからないという方は、ぜひチェックしてください。

人事の平均年収はいくら？

まずは人事の平均的な年収について見ていきましょう。

人事の平均的な年収や業界ごとの年収相場をチェックしたい場合は、転職サイトや求人サイトに掲載されている人事系の募集を検索してみるのもおすすめです。

以下では、人事職を包括的に見た場合の平均的な年収について紹介します。

人事コンサルティングに関する詳しい情報は、「人事コンサルティングとは？仕事内容や向いている人の特徴・平均年収まで解説」の記事でも解説しています。

人事の平均年収は？

人事の年収は、勤続年数や年齢、経験に左右されることが多くなっています。

人事は、上流工程になればなるほど専門性の上がる仕事ですが、若手のうちは他の事務系業務と年収に大きな差が出るわけではありません。

新卒から人事に配属され、異動することなく人事職として働いた場合の年齢別の年収相場を見てみましょう。

20代前半（一般職クラス）：350～450万円

20代後半～30代（係長クラス）：450～550万円

40代前半（係長クラス）：550～700万円

40代後半以降（部長クラス）：700～900万円

このように、経験を積むにしたがって役職が上がり、年収もアップしていきます。特に、人事は20代と30代の年収の上り幅が他の部署に比べて大きいのが特徴です。

人事の給料は会社や業界に依存する？

人事の給料は、会社や業界によっても大きく影響を受けます。

大企業や上場企業は一般的に給与水準が高く、企業全体の平均年収も相対的に高い傾向にあるため、人事担当の給料も高くなると言えるでしょう。さらに、金融業やIT業、コンサルティング業、外資系企業など、業界全体として収益水準が高い場合も人事職の給与は高くなります。もちろん、給与が高い分、人事が担う専門性や責任も重くなると考えた方が良いでしょう。

一方で、地方の中小企業や競争が激しい業界では、企業全体の給与水準が低めであることが多く、人事職の給与も相対的に低くなる傾向にあるようです。

給与の高い人事職への転職を希望する場合は、会社や業界全体の平均年収を調べてみるのもおすすめですよ。

人事のキャリアと年収

ここからは、人事のキャリアパスと年収について解説していきます。

基本的に、人事はいきなり能力が認められて高い地位や高年収のポジションが与えられるといった業務ではありません。

人事でキャリアアップを目指すには、幅広い業務を経験し、人事のプロフェッショナルとして専門性を高めていくことが求められます。

人事で成果を出すには何が求められるのか、年収を上げていくためには何をすればよいのか、一つずつチェックしていきましょう。

人事フリーランスのメリットについて知りたい人は、「人事フリーランスのメリットとは？必要なスキルや案件獲得方法も紹介」の記事も読んでみてくださいね。

年収が高い人事の役職とは

人事の仕事のうち、年収が高いと言われる役職はやはり管理職が多いと言えるでしょう。人事の仕事は経験が重視される傾向にあり、勤続年数や経験に応じて役職や責任が重くなっていくのが一般的だからです。

また、人事の仕事は大まかに以下の5つの分野に分けられます。

• 採用
• 労務
• 人材育成
• 評価
• 制度設計

若手や中堅のうちは採用や労務の下流工程に携わり、経験を積んでから、人材育成や評価制度の設計など人事の上流工程に関わっていくというのが人事の一般的なキャリアパスです。

企業の人事計画や人材教育の企画運営など、人事の中でも上流工程に携わる人ほど年収が高い傾向にあると言えるでしょう。

人事の資格と年収の関係

人事の仕事で年収アップを狙うのであれば、資格を取得するのもおすすめです。

人事の仕事に役立つ資格には以下のようなものがあります。

• 社会保険労務士（社労士）
• キャリアコンサルタント
• 産業カウンセラー
• メンタルヘルス・マネジメント検定
• 人事総務検定

なかでも、社会保険労務士は、人事の中でも労務業務に携わるうえで非常に役に立つ国家資格です。社会保険や労働保険、年金関係、労働管理を扱う人事や労務の専門家です。労務全般の知識を身に着けられるほか、業務独占資格なので、社会保険労務士資格を持っていればできる業務の幅が広がります。資格を取得すれば、転職の際に大きなアピールポイントになるほか、現職のままでも年収アップにつながる可能性もあるでしょう。

そのほか、従業員のキャリアマネジメントについての知識を身に着ける資格や、メンタルヘルスに関する資格を取得すれば、業務に役立つ知識を身に着けられるだけでなく、社内研修や教育担当者になる道も開けます。

企業によっては、TOEICなどの語学系の資格が年収アップにつながることもあるでしょう。

人事の仕事を長く続けていくのであれば、ぜひ資格の取得を検討してください。

人事コンサルへの転職については、「人事コンサルへの転職に向けて。メリットとデメリット、転職手順を徹底解説」の記事で触れています。

人事の仕事で年収を上げるには

ここまで、人事の年収と役職や資格の関係について解説しました。

それでは、実際に人事の仕事で役職を上げて年収アップにつなげるためにはどのように動いたら良いのでしょうか。

ここからは、人事の仕事で年収を上げるためにはどうすれば良いのかについて解説していきます。人事の仕事の年収を上げるには、主に以下の2つを意識しましょう。

• 会社での地位を高める
• イベントや研修に参加してボーナスをもらう

順番に解説していきます。ぜひチェックしてください。

会社での地位を高める

人事の仕事で年収を上げるためには、会社での地位を高めることが重要です。人事の年収は経験や役職によって上がっていくことが多いからです。

会社での地位を高めるためには、人事の仕事で結果を出し、成果を示すことが欠かせません。

人事に役立つ資格を取得するほか、効果的な人材育成や採用戦略の立案・実施、組織改善の推進など、組織に貢献できる仕事を意識しましょう。

さらに、将来的には人材採用・育成のプロフェッショナルとして、企業経営の一端を担う立場となる可能性もあります。他部署や経営陣など、様々な立場の人とのコミュニケーションを図り、自身の存在感を示して行くことも大切です。

「20代で転職したい！人事未経験でもポイントとコツさえつかめば成功する」の記事では、20代の人事未経験での転職に関する内容を解説しています。

イベントや研修に参加してボーナスをもらう

社内でイベントや研修に参加することが推奨されている場合は、積極的に参加していきましょう。

自己啓発や知識の開拓は、人事の仕事で年収を上げるうえでも重要な要素です。近年ではAIやリモート技術を活用した人材採用や人事評価が広がりを見せているため、人事部門の中で最先端の技術を活用できる人材になることは、人事の経験を積む良い切っ掛けになるでしょう。

さらに、人事関連の資格取得や認定プログラムにも挑戦することで、専門性を高めることもできます。これによって、会社からの評価やボーナスにつながることもありますよ。

人事の副業を受けてみる

副業は、近年大きな注目を浴びている収入源の一つです。

とは言え、人事の経験も副業に活かすことができるということはあまり知られていないかもしれません。

実は、人事の業務経験を活かして活躍できる副業もたくさんあります。例えば、フリーランスの人事として他社の採用業務に携わったり、他社で研修の講師を務めたり、仕事の幅は様々です。

人事の副業は、これまで培ってきた人事職としての経験を活かして収入を増やすだけでなく、人脈の拡大やスキルの向上にもつながります。近年では、様々な企業の採用業務に携わる人事の専門家として独立開業する人も増え、人事や採用の新しい選択肢としても広がりを見せています。

人事の仕事の幅を広げていきたいという場合は、勤め先のルールや契約内容を遵守したうえで、ぜひ副業も検討してみてください。

人事経験者の副業について興味がある人は、ぜひ「人事経験者におすすめの副業は？案件を獲得する方法とおすすめのサービスを紹介」の記事もご覧ください。