人事フリーランスのメリットとは？必要なスキルや案件獲得方法も紹介

人事フリーランスとは、人事の専門知識を持つ人がフリーランスとして働くことです。会社員として人事業務を経験してきた知識やスキルを活かし自由な働き方ができるので、人事フリーランスとして働く人が増えてきました。

この記事では、人事フリーランスとして働くメリットや求められるスキル、案件獲得方法について紹介しています。これから人事の経験を活かしてフリーランスになろうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

人事フリーランスは企業側にメリットはある？

企業が人事フリーランスを雇用することで、コスト削減が期待できます。まだ設立したばかりの企業などは、人事担当者に専門的な知識がないことにより、外部講師を呼んで研修を行ったりしなくてはなりません。また、一から人材を育てるのは時間も費用もかかってしまいます。

一方、人事フリーランスであれば、すでに知識やスキルがあるため企業にとっては即戦力なのです。

現在、人手不足等で思うような採用ができていない企業もあるため、人事フリーランスは今後も需要が増えていくと見込まれています。

フリーランスの人事に関する詳しい情報は、「フリーランス人事とは？年収や業務委託内容・未経験から案件紹介を受けるコツを解説」の記事でも解説しています。

人事フリーランスとして働くメリット

人事フリーランスとして働くことで、どのようなメリットがあるのでしょうか？

ここでは、3つのメリットを紹介します。

「採用代行でどのような業務を委託できる？メリットやデメリットも合わせて解説」の記事では、採用代行の業務委託について興味深い視点で解説しています。

働き方が柔軟になる

フリーランスは、決まった企業や団体等に所属することなく活動する働き方のことです。人事フリーランスとなれば、出社する必要がなくなるため、働く時間や場所を自分で決められます。

案件によっては出社をお願いされることもありますが、リモートワークで働けるのは大きなメリットでしょう。

収入アップの可能性

人事フリーランスは、いくつかの案件を並行してこなします。そのため、仕事をこなせばこなすほど収入が上がる可能性が高くなるのです。

また、できる業務が増え、取り引きをしている企業との信頼関係が構築できれば「採用業務だけじゃなくて労務管理もお願い」などとさまざまな仕事を振ってもらえるようになるかもしれません。すると、そのぶん報酬が増え、収入が多くなるのです。

専門分野を伸ばすチャンス

「人事」といっても採用や人材育成、労務管理などさまざまな分野にわかれています。自分の得意な分野の案件に特化して取り組むことで、自分自身のスキルアップにもつながるでしょう。

同じ「採用」でも、企業が違えば方針も取り組み方も異なるもの…。複数の企業の「採用」を経験することで、新しい見方や知識が身につき、その後に活かせるのです。

人事フリーランスとして働くデメリット

魅力的な人事フリーランスにもデメリットが存在します。

ここでは3つのデメリットについて紹介するので、参考にしてください。

収入が安定しない

会社員と違い給与が固定されていないため、はじめのうちは収入を安定させることが難しいでしょう。実績ができるまでは、案件を獲得するまでにも一苦労してしまいます。

収入を安定させるには、複数の案件に並行して取り組む必要があります。そのために、自分自身をアピールするためのポートフォリオを用意しましょう。過去にどのような案件に取り組み、何ができるのかを自己ＰＲすることで、実績が少なかったとしても企業があなたに仕事を依頼してくれる可能性が高まります。

会社員時代より働きすぎる

会社員であれば、会社を離れれば仕事を忘れてリラックスモードに入れますが、フリーランスはそういうわけにはいきません。「いつでも」「どこでも」働けるので、慣れないうちは働きすぎてしまう傾向があります。

自分自身で休日を決め、心身ともにゆったりできる時間を作りましょう。

自分で仕事を獲得する必要がある

仕事は自ら営業をして勝ち取らなければなりません。会社員のように仕事を振ってもらえないので、自ら行動しなければ仕事はないのです。そのため、稼ぐために営業力も必要となります。

自分ひとりの力で稼ぐには、人事の知識やスキルだけでなく営業力も身につけなくてはならないのです。

人事フリーランスに求められるスキル

人事フリーランスは、どのようなスキルが求められるのでしょうか？

ここでは3つのスキルについて紹介します。

人事に関する深い専門知識

企業は即戦力がほしくて、業務を依頼しています。そのため、人事に関する専門的な知識がなくてはなりません。特に、人事戦略の立案には幅広い知識が必要です。

「優秀な人材がほしい」と考えている企業が納得するような人事戦略を練るためには、常に新しい知識や取り組み方を情報収集しておく必要があるでしょう。もちろんそれだけでなく、人事評価や研修、労務管理などについての専門知識も必要です。

高度なコミュニケーションスキル

企業内だけでなく応募者などのさまざまな人たちとコミュニケーションを取る必要があるため、どのような人でも円滑に意思疎通できなくてはなりません。また、応募者から「会社の顔」として認識されるため、社内の人になりきる必要があります。質問されたことに対して誠実に正確に回答しなくては、その企業の評判にかかわってしまうこともあるのです。

コミュニケーションスキルは、企業から重要視されるスキルのひとつといえるでしょう。

効果的なマネジメントスキル

まかされた業務には必ず期限がつきものです。「半年間で成果をだしたい」という依頼であれば、逆算して戦略を練らなくてはなりません。そのため、スケジュール管理はもちろん業務遂行能力も求められるでしょう。

万が一、企業に合わないような立案をしてしまった場合、成果をだせない可能性もあります。密なコミュニケーションを取りながら進捗状況を伝えることで、企業の満足感を高められるでしょう。

人事フリーランスの仕事内容

人事フリーランスはどのような仕事を行うのでしょうか？

ひとつずつ解説していきます。

業務委託

人事フリーランスの働き方は「業務委託」として企業と契約することになります。もちろん正社員ではないので働き方は自由ですが、企業によっては「週に一度は出社してほしい」などと求められることがあります。

いくつかの企業と契約する場合には、無理のない範囲で仕事を引き受ける必要があるでしょう。

「業務委託で人事の仕事を探す方法は？受注のメリットやデメリット、成功事例も紹介」の記事では、業務委託での人事の仕事についてさらに深掘りしています。

採用支援

採用担当者として、採用戦略を立てたり採用活動を行ったりします。ほかにも、求人広告の作成や書類選考、面接をまかされることもあるでしょう。企業内に採用担当者がいない、不足しているという場合に依頼されることが主なので、自ら考えて行動しなくてはなりません。優秀な人材を確保するためにも「会社の顔」としての立ち振る舞いが求められます。

採用代行のフリーランスについて興味がある人は、ぜひ「採用代行フリーランスとは？面接や採用活動を個人に業務委託する注意点」の記事もご覧ください。

人材育成・組織開発

企業の将来を見越した人材育成や組織開発についてまかされます。たとえば、採用担当者を育成するために採用のノウハウについて研修してほしいと依頼されたり、組織開発のための課題の洗い出しを依頼されたり…。社員ではないからこそ見える企業の問題点も含め計画を立案することで、効果的な成果が期待できるでしょう。

労務管理

社員の勤怠管理や給与計算、福利厚生手続きなどの労務管理を行います。事務作業がイメージされますが、高度な専門知識が必要な分野です。労働法の改正に伴う制度変更を検討したり、労働トラブルの解決までを依頼されたりすることもあるため、労務に関する情報収集はかかせません。企業内で働く人たちが「働きやすい」と思える環境を作る必要があります。

研修

スキルアップ研修や若手社員研修などを依頼されることもあります。研修ができるスキルを持つ人材が社内にいないことや、業務が忙しくて研修する時間がない場合などに依頼されます。また、キャリアカウンセリングの機会を設けたり、社員のモチベーションをあげるための企画立案を行ったりするため、業務内容は研修だけにとどまりません。

人事フリーランスの案件獲得方法

人事フリーランスになったら、自分で仕事を獲得しなくてはなりません。

どのように案件を獲得するのでしょうか？

採用を担当する人事の業務委託については、「採用を担当する人事の業務委託とは？フリーランスにおすすめの案件獲得のコツを紹介！」の記事で触れています。

フリーランス人事専門エージェントの活用

フリーランス人事専門エージェントサイトでは、エージェントが案件を紹介してくれるため自ら営業する必要がありません。実績がないうちでも、あなたのスキルに応じて案件を紹介してもらえます。条件や報酬に不満があったり、質問があったりする場合も直接連絡を取る必要がないため、気軽にエージェントに相談できます。

人事フリーランスになりたてだと、営業力や実績がないことで「仕事がもらえないのではないか」と不安を感じる方もいるでしょう。しかし、エージェントが営業を代行してくれるので安心してまかせられます。また、自分自身が「これからどうなりたいか」「どのようなキャリアの選択肢があるのか」などの、キャリア相談をすることも可能です。

人事フリーランスは企業側にもメリットがある：まとめ

人事フリーランスとは、業務委託として企業の採用業務や労務管理などの、人事にまつわる仕事を請け負うことです。企業にとっては、即戦力となる人材が手助けしてくれるのでコストカットにつながっているというメリットがあります。

人手不足等が原因で、思うような採用ができていない企業が多いため、人事フリーランスの需要はこれからも高まるでしょう。

あなたもこれまでの人事での経験を活かし、自由な働き方ができる「人事フリーランス」を目指してみてはいかがですか？