PIPを人事に取り入れる目的とは?戦力となる従業員を育成するために

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外資系の企業でよく取り入れられているPIP。最近は日本企業でも導入されるようになってきました。PIPは従業員からすると「解雇通告」だと思われがちですが、本当の目的は「業務の効率化」です。

この記事では人事にPIPを取り入れる方法や、退職者対策などについて解説しています。

会社の発展にもつながるPIPの導入をぜひ検討してみてくださいね。

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目次

人事のpipとは?

人事のpipとは?
人事のpipとは?

人事にPIPを取り入れると、従業員の業務効率をあげたり残業時間を減らしたりすることができます。ここでは、PIPの意味についてと導入した際のメリット・デメリットについて、解説していきます。

人事コンサルティングに関する詳しい情報は、「人事コンサルティングとは?仕事内容や向いている人の特徴・平均年収まで解説」の記事で解説しています。

  pipの意味

PIPとは業務改善計画のことで、「Performance Improvement Plan」の頭文字を取っています。特定の従業員の目標達成に向けてどのように行動すべきかなどを、上司と共有しながら業務を行います。ひとりひとりに合わせた指導ができるため、育成された従業員はいずれ戦力となることが期待できるのです。

一方で、PIPの導入は従業員からすると「解雇通告」をされたのではないかと思われる可能性があります。それは、もし目標が達成できなかった場合には解雇することがあると、PIPに定めている企業もあるから。

しかし、PIPとはその従業員の目標達成や業務方法の改善を目指したものなので、リストラを意味するものではありません。

pipのメリットとデメリット

PIPを導入するとどういったメリット、デメリットがあるのでしょうか?

それぞれ2つずつあげていますので導入を検討する際に、参考にしてください。

人事担当者におすすめの資格については、「人事担当者は資格を取るべき?11個のおすすめ資格について紹介」の記事をご覧ください。

pipのメリット

・業務効率が上がる

従業員が行っている業務を上司が細かくチェックすることで、不要な業務を削減したり、効率的な作業方法をアドバイスできることがあります。どうして業績があがらなかったのか、効率が悪くなっていたのかなどの、根本的な原因を第三者目線で分析することができるのです。PIPによって指導を受けた従業員は、新たな気づきを得て未来の会社の戦力になるでしょう。

・残業時間を短縮できる

不要な業務を削減することができれば、それにかけていた時間を他の業務にあてることができます。そのため、必然的に残業時間を短縮することにつながるのです。不要な業務の洗い出しは、効率よく仕事ができるようになるだけでなく働く時間の短縮にもなり、残業が多い従業員にとってはモチベーションをあげるひとつの要因になるでしょう。

pipのデメリット

リストラ勧告と勘違いされることがある

PIPを行うときは一般的に、上司からその従業員へ書面を交付しサインするよう求めます。書面には「達成すべき目標」「達成までの期間」「達成できなかった場合の処遇」について記載され、企業によっては処遇に「解雇することがある」と定めていることもあるようです。そのため、PIPの本質を知らない従業員からすると「リストラ勧告を受けてしまった」と思われかねないのです。

・対象となった従業員の働くモチベーションが下がる

会社からPIPを宣告された場合、一生懸命働いている従業員はとてもショックを受けます。自分でも成果が出ていないということがわかっているのに、上司からもそのような評価をされていたんだと気づくことになるからです。そのため、従業員へ必ず「目標達成」や「業務効率の改善」が目的であることを伝えるようにしましょう。

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pip人事のやり方

pip人事のやり方
pip人事のやり方

PIPは外資系企業でよく取り入れられています。しかし、従業員を自主的に退職させるために悪用されている場合もあるのです。日本でもPIPを導入する企業は少しずつ増加している傾向にあります。

ここでは導入方法について解説していきます。

  pipプロセス

・PIPの目的を伝える

先述しましたが、PIPの目的は従業員を解雇することではありません。より効率的に業務を遂行して、目標を達成するための行動を取れるようになることが目的です。そのため、どうしてPIPを導入することになったのかをきちんと対象者に伝えましょう。「期待している」ということを言葉にするだけでも、対象者はモチベーションを保つことができるのです。

・不要業務の洗い出し

従業員が普段行っている業務は何があるのかをひとつずつ確認していきましょう。すると、不要な業務や非効率作業が見つかることがあります。そして、どうして成果につながらないのかを確認し、効率化できないかを検討しましょう。ここで見つかったことは、業績があがらない原因となっていることが多いです。

・個人に合わせた目標設定

見つかった原因をもとに、これから達成すべき目標を設定しましょう。大きすぎる目標ではプレッシャーに耐えきれなくなる可能性もあり、簡単な目標ではモチベーションを下げる要因にもなってしまいます。どれくらいの期間で、具体的にどれくらいの数値を達成できればいいのかを検討しましょう。その際、最初からひとつの案をつくるのではなく、いくつかの案を出したうえで比較すると、よりよい目標設定ができます。

・周囲のサポートを促す

いつからPIPがはじまり、どんな目標を達成することが目的なのかを周囲にも伝えておきましょう。PIPを遂行するには、従業員ひとりだけではなく周囲のサポートが非常に重要です。その従業員を大切な人材として育て上げれば、いずれ戦力になる可能性があります。進捗状況を把握しつつ、周囲のサポートを受けられる体制づくりも行いましょう。

・フィードバックを行う

決められた期間で目標達成ができたのか、どのような業務効率化ができたのかなど、従業員に向けてフィードバックをしましょう。さらなる改善点や、新たな問題点が見つかることもあります。それは、個人のためでもありますが会社のためにもなるのです。PIPの成功・失敗にかかわらず、取り組み過程を大切にしたフィードバックは、従業員の今後の活躍にもつながります。

  代替手法

PIPを取り入れるには従業員に必ず同意を得る必要があります。しかし、断られる可能性もあるでしょう。そういった場合には、以下の点を従業員に求めましょう。

  • どうして目標を達成できていないのか
  • 問題点を踏まえ何を改善するか
  • いつまでに改善できるのか

これらを従業員に意識させて業務に取り組んでもらうことで、指導しなくても業務効率が上がる可能性があります。

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退職引き継ぎと退職者増加対策

退職引き継ぎと退職者増加対策
退職引き継ぎと退職者増加対策

PIPを行うことで従業員が自ら「退職したい」と告げてきた場合について解説していきます。退職者を出す目的ではないとは言えども、人によってはマイナスイメージでしか捉えられない場合もあるでしょう。しかし、伝え方によっては前向きに捉えることができます。PIPは伝え方が重要なのです。

人事の仕事に向いている人については、「人事の仕事に向いている人とは?あなたの適性を活かして花形ポジションを目指そう!」の記事でさらに解説しています。

  退職引き継ぎのポイント

従業員が退職することで、残された人が困らないようにうまく引き継ぎを行う必要があります。ポイントは以下の2つです。

  1. 引き継いだ業務内容がわかる資料の作成
  2. 社外との取引がある場合には社外への連絡ができているか

特に資料作成は、どんな項目を引き継いで、どのような作業方法かということがわかりやすく記載されていることが重要です。

このポイントを踏まえたうえで、きちんと引き継ぎが行われたか確認するようにしましょう。

  退職者対策

しかし、PIPの導入で退職者が増えてしまっては困りますよね。そのため、退職者がでないように対策を行う必要があります。それは、PIPを行う前にきちんと本質を伝えること。「会社からお荷物扱いされている」と勘違いして退職する従業員を減らすことができます。「期待しているから一緒に取り組もう」などと、前向きな言葉かけを忘れないようにしましょう。

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評価制度を見直そう

評価制度を見直そう
評価制度を見直そう

PIPの導入は、個人の業務効率化を目指すことができます。効率化が進み、戦力となる従業員が増えることで、会社の売上アップにもつながるのです。

  人事評価制度の改善

現在の人事評価制度はいつから取り入れられたものでしょうか?働き方が多様になっている現代、古い評価制度は一新することで従業員のモチベーションアップや、会社の発展につながります。今一緒に働いている従業員がより活躍できるステージを作ることも、会社のひとつの役割と言えるでしょう。

人事の年収に関する詳しい情報は、「人事の平均年収はいくら?給料が低い原因や年収を上げるコツを紹介」の記事でも解説しています。

  モチベーション向上

新しい人事評価制度の導入は、従業員ひとりひとりのモチベーションアップにもつながります。PIPは成果はもちろん、過程を評価することが大切です。そのため、従来の評価方法に不満を感じていた従業員にとっては嬉しい変革となるでしょう。

会社の発展を目指して、PIPや新たな人事評価制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

人事の仕事がつらい3つの理由 | 病んでしまった人のための楽になる考え方」の記事では、人事の仕事がつらい理由について解説しています。

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