ケイパビリティとは?戦略や使い方の例とスキルやコア・コンピタンスの違いも紹介

ケイパビリティとは?戦略や使い方の例とスキルやコア・コンピタンスの違いも紹介
  • URLをコピーしました!

ケイパビリティ(capability)とは、日本語に訳すと「能力」という意味です。しかしビジネス現場で用いられるケイパビリティ(capability)には、直訳ではない使い方があります。

ケイパビリティ(capability)をうまく活用することでビジネスにおいて競合優位性を築く戦略を立てやすくなり、社員の働き方にも良い影響を与えます。

この記事では、そんなケイパビリティ(capability)について戦略・使い方や、コア・コンピタンスなど似た意味を持つビジネス用語との違いも紹介します。

\ 人事職の仕事が簡単に探せる /

最初から最後まで完全無料でご利用いただけます。

目次

ケイパビリティの意味とビジネスにおける重要性

ケイパビリティの意味とビジネスにおける重要性
ケイパビリティの意味とビジネスにおける重要性

まずはケイパビリティが持つ意味と、その概要について確認しましょう。

人事の平均年収について知りたい人は、「人事の平均年収はいくら?給料が低い原因や年収を上げるコツを紹介」の記事も読んでみてくださいね。

ケイパビリティ(capability)とは?

ケイパビリティ(capability)とは「能力」「才能」「手腕」という意味を持ちますが、ビジネスにおいては少し異なってきます。ビジネスで使用する場合には、「組織全体の能力や強み」という意味となり、目には見えないけれど競合他社よりも優れている組織力や強みのことを指します。

ケイパビリティのビジネスにおける重要性

市場の需要は常に変化しているため、企業が生き残るためにはそれにあわせた経営戦略を練り他社との競争に打ち勝たなくてはなりません。そんなときにケイパビリティを把握しておくことで、「他社との差別化」や「会社のさらなる成長」を期待できます。時代にあったケイパビリティは企業が持続していくかどうかの決め手となります。

オーディナリー・ケイパビリティ

ケイパビリティは、「組織全体の能力や強み」であるため数値化して測ることはできません。もし測定したいと考えているのであれば、オーディナリー・ケイパビリティを検討する必要があります。

オーディナリー・ケイパビリティとは自社が持つ経営資源を効率的に利用し、利益を最大化しようとする考え方のことです。労働生産性や在庫回転率など、作業要件に関しては測定することが可能です。「ものごとを正しく行うこと」とも表現され、変化しないということに価値をおきます。しかし、オーディナリー・ケイパビリティは他社に真似されやすく、環境の変化への対応方法についてヒントをくれないため、競争力を維持できません。

ケイパビリティとコア・コンピタンスの違い

コアコンピタンスとは、顧客に対して他社では実現できないような価値提供を実現する企業内部に秘められた独自のスキルのことです。

一方でケイパビリティとは、競合他社と比較して優れている組織的な能力、社内設計を指す言葉です。

\ 人事職の仕事が簡単に探せる /

最初から最後まで完全無料でご利用いただけます。

ケイパビリティの使い方・活用事例

ケイパビリティの使い方・活用事例
ケイパビリティの使い方・活用事例

ケイパビリティを活用するために、ケイパビリティ・ベース戦略とダイナミック・ケイパビリティ戦略を取り入れることをおすすめします。

人事の仕事がつらい理由については、「人事の仕事がつらい3つの理由 | 病んでしまった人のための楽になる考え方」の記事でも解説しています。

ケイパビリティ・ベース戦略

ケイパビリティ・ベース戦略とは、競合他社よりも優位に立つことを目指すことで、4つの基本原則から成り立ちます。

ビジネスプロセスを重視する

商品やサービスではなくビジネスプロセスなどの外からは見えない企業の内側に着目するという考え方です。

主要なビジネスプロセスをケイパビリティに転換する

自社が持つ限られた経営資源を活かすことで、他社に負けないビジネスプロセスを提供しつづけることができるという考え方です。

インフラへの投資

部門間がより密接にスムーズに交流し各部門が力を発揮するためには、インフラ整備を行うことが大切だということを指しています。

CEOがケイパビリティを推進する

経営のトップであるCEOが推進することで、経営資源のすべてが優位になるという考え方です。

ダイナミック・ケイパビリティ戦略

ダイナミック・ケイパビリティ戦略とは、日々変化する環境に柔軟に対応しつづけていく能力のことで、「感知」・「捕捉」・「変容」の3つの要素から成り立ちます。「正しいことを行うこと」とも表現されます。

変化していく環境の中の脅威を感知し捉え、組織力や経営資源に必要な再編成を行ったうえで順応していくので、企業が生き残っていくために必要な競争力を確立することができます。

ケイパビリティを活用した成功事例

ケイパビリティを活用し成功を収めた日本企業はたくさんあります。ここでは誰もが知る2社について紹介します。

富士フィルム

富士フイルムは日本の精密化学メーカーで、カメラやデジタルカメラをはじめ化粧品や医薬品の開発も行っています。

1990年代にデジタルカメラの普及が進み写真フィルムの需要が落ち込み、経営難となりました。同業他社は倒産していくなか、生き残りをかけ高度な写真フィルム技術を応用し液晶を保護する特殊な保護フィルムを開発したり、写真フィルムの感想防止で利用していたコラーゲンをめぐる技術を応用し化粧品を開発したりと、積極的に環境変化に対応してきました。既存の知識や資産を活用して進化を続けたため事業拡大へとつながりました。

神戸製鋼

神戸製鋼は日本の大手製鉄メーカーですが、電気の小売りも行っています。

2000年に電気事業法が改正され電気の小売りが自由化されたときに、利益が得られるのではないかと感知し機会を捕捉しました。従来から製鉄事業で発生する副生ガスを利用し自家発電を行っていたので、このノウハウを活用し新たに石炭火力発電所を建設し電力販売を始めました。製鉄事業と発電事業の「共特化」を実現しました。

\ 人事職の仕事が簡単に探せる /

最初から最後まで完全無料でご利用いただけます。

ケイパビリティの評価方法・制度への活用

ケイパビリティの評価方法
ケイパビリティの評価方法

ケイパビリティを評価するにあたって、VRIO(ブリオ)分析が有用です。企業の経営資源を以下の4つの要素で評価することで、強みや弱みを客観的に細かく分析することができます。

  • Value(経済的な価値)
  • Rarity(希少性)
  • Imitability(模倣可能性)
  • Organization(組織)

環境はもちろん、顧客のニーズは常に変化しています。変化の激しい現代社会でビジネスをするには、常に客観的に自社を捉え経営資源を最適化することが重要です。

人事コンサルティングについて知りたい人は、「人事コンサルティングとは?仕事内容や向いている人の特徴・平均年収まで解説」の記事も読んでみてくださいね。

Value(経済的な価値)

「自社が持つ経営資源は外部環境の変化をチャンスとし対応できるか」

ここでいう経済的価値とは金銭はもちろん、人材、土地、機器類など自社が管理しているものすべてのことを指し、競争力で優位にあるかどうかを判断します。

Rarity(希少性)

「競合他社と比べて自社の経営資源やビジネスモデルは希少性が高いか」

自社独自の技術やノウハウがあれば業界内でも希少性が高まり、競合他社との差を広げることができます。どれだけ他社と均衡状態にあるかを判断できます。

Imitability(模倣可能性)

「他社が自社の経営資源を模倣するなら費用や時間はどれだけかかるか」

まったく経営資源を持たない他社が簡単に自社を模倣できてしまえばいつかは他社に追い抜かれてしまうかもしれません。一時的な優位状態なのかどうかを判断できます。

Organization(組織)

「組織は経営資源を最大限に活かせる体制となっているか」

経済的な価値、希少性、模倣可能性を守っていくために組織の運営に問題はないかを確認しましょう。今後も優位な状態をキープできるかどうかを判断できます。

\ 人事職の仕事が簡単に探せる /

最初から最後まで完全無料でご利用いただけます。

ケイパビリティを高める方法

ケイパビリティを高める方法
ケイパビリティを高める方法

ケイパビリティを向上させるために必要な取り組みを3つあげます。

人事の仕事に向いている人に関する詳しい情報は、「人事の仕事に向いている人とは?あなたの適性を活かして花形ポジションを目指そう!」の記事でも解説しています。

ケイパビリティの把握

まずは自社のケイパビリティについて把握しておくことからはじめましょう。細かい作業にはなりますが、各部署においてどんなことが得意でそれによって得られる効果は何かという風に分析していくことで強みが見えてきます。

具体的な戦略を練る

自社の強みを把握できたら、それを活かしてどのような組織となり、どのように他社と差別化を図るかを考えましょう。他社には負けない自社の強みを最大限まで引き上げることで独自性が生まれます。

人材育成

従業員の幅広い知識や教養を深めることはとても重要です。学習支援やセミナーへの参加促進などを行い、従業員の視野を広げることで結果的に組織力が高まります。目まぐるしい環境の変化に対応するには、経験や知識は大切です。

人事担当者の資格については、「人事担当者は資格を取るべき?11個のおすすめ資格について紹介」の記事でさらに解説しています。

ケイパビリティの改善事例

STEP
自社ケイパビリティの調査

まずは自社のケイパビリティについてリストアップしましょう。他社よりも優れている点をあげてください。

STEP
ケイパビリティを広める

自社のケイパビリティを見つけたら、それを社内外に広めます。広報を使用したり採用時にも使用したりと、使えるところでは積極的に活用しましょう。ケイパビリティが徐々に浸透して認知度があがっていきます。

STEP
企業経営に活かす

ケイパビリティを見つけ広めるだけでは足りません。それを実際の経営に活かすことが重要になります。独自性の高いケイパビリティを最大限に活用することで、自社の成長を促すことにもつながります。成功事例でもあげましたが、厳しい競争に打ち勝ち、自社を持続させていくためには変化していく環境へ対応することも必要です。常にいま何ができるか考えることも大切です。

\ 人事職の仕事が簡単に探せる /

最初から最後まで完全無料でご利用いただけます。

ケイパビリティに関するよくある質問

ケイパビリティとスキルの違いは?

ケイパビリティとスキルは、共に個人や組織がタスクを遂行する能力を示す用語ですが、その範囲と応用範囲に違いがあります。

スキルは、通常、個々の人が持つ特定の技術や能力を指します。これは特定のタスクを遂行するための具体的な知識や技術を示しており、例えばプログラミングのスキル、外国語のスキル、交渉のスキルなどがあります。スキルは個々の人が特定のタスクを効果的に遂行するために必要な能力であり、通常は教育や訓練を通じて獲得します。

一方、ケイパビリティはより広範で、組織全体または個々の人が持つ全体的な能力を指します。これは特定のスキルを超えて、複雑な問題を解決するための能力や、組織が戦略的な目標を達成するための全体的な能力を表しています。ケイパビリティは、必要なリソースを活用して問題を解決し、価値を創造するための組織全体の能力を強調します。このため、ケイパビリティは組織の戦略、プロセス、文化、構造など、多くの異なる要素から形成されます。

したがって、スキルは特定のタスクを遂行する個々の能力を強調するのに対し、ケイパビリティは個々のスキルを統合し、全体としての能力を強調します。これにより組織は複雑な問題を解決し、価値を創造し、戦略的な目標を達成することができます。

人材ケイパビリティとは何ですか?

人材ケイパビリティとは、組織内の個々の従業員やチームが持つスキル、知識、経験など、全体としてのパフォーマンスを向上させるための能力のことを指します。これは、組織が目標を達成し、競争優位性を獲得するために必要な、人材の全体的な能力を強調します。

人材ケイパビリティの概念は、企業の内部側面、つまり従業員のスキルや知識、経験、倫理、行動、コミュニケーションなどを強化することに焦点を当てています。これは、これらの要素が組織全体のパフォーマンスを向上させ、競争力を高めるための重要な要素となるという考え方に基づいています。

具体的には、人材ケイパビリティを強化するためには、個々の従業員がスキルと知識を向上させるための教育や訓練、チームのコミュニケーションや協調性を向上させるためのチームビルディングやリーダーシップトレーニング、そして組織全体のパフォーマンスを向上させるための組織戦略や文化の強化などが必要となります。

人材ケイパビリティを重視した戦略は、企業の長期的な成功と持続可能性を確保するための重要な要素となります。これは、人材が企業の最も重要な資源であり、その能力とパフォーマンスが組織全体の成功に直接影響を与えるという考え方に基づいています。

ケイパビリティを活用しよう!

ケイパビリティを活用しよう!
ケイパビリティを活用しよう!

ケイパビリティは現代社会に生き残っていくために必要な組織力を高めるための考え方であり、企業の成長には欠かせないものです。日々変化する環境に「感知」・「捕捉」・「変容」することが重要ですので、常にアンテナを高く張り経営に活かしましょう。

ケイパビリティを活用した企業は窮地に立たされたときにこそ本領を発揮できます。経営がうまくいかないことを時代のせいにせず、どうすればいいのか何かやれることはないのかと、自社にある知識や資産を活かして壁を越えることで会社はさらに大きくなっていきます。現代社会の荒波をケイパビリティを取り入れることで乗り越えていきましょう。

\ 人事職の仕事が簡単に探せる /

最初から最後まで完全無料でご利用いただけます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次