繁忙期になれば残業も休日出勤もしなくてはならないほど忙しい人事部。優秀な人材を逃さないためにも、社員の負担を少しでも減らしてあげたいですよね。
そこで、社員でなければできない業務以外を外部に任せてみてはいかがでしょうか?社員の負担を減らすだけでなく、人件費のコスト削減にもつながるため、会社にとってはありがたい救世主となるでしょう。
この記事では、委託するメリットやデメリット、成功事例を紹介します。人事の業務委託を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
人事の業務委託とは
社内で行っている人事の業務を外部に委託するとしたら、どのようなことを任せられるのでしょうか?
また、得られる効果についても解説します。
フリーランス人事に関する詳しい情報は、「フリーランス人事とは?年収や業務委託内容・未経験から案件紹介を受けるコツを解説」の記事でも解説しています。
人事業務の一部を外部に委託する
人事業務は、労務管理や経費精算、人事制度の設定などさまざまあります。普段から忙しい部署ではありますが、採用業務が加わったり人材研修を行ったりする時期には、さらに忙しくなり残業や休日出勤が強いられることも…。
そこで、次のような業務を外部に委託し社員の負担を軽減させてみてはいかがでしょうか?
委託できる業務内容の一例採用研修人事評価労務管理 など |
これらはあくまでも一例ですが、社員が抱えている業務負担を軽減させられれば、生産性の向上も期待できます。
人事業務の専門性と効率性を高める
外部に委託するとなると「会社の雰囲気に合った人材の採用ができるのだろうか?」「会社の意向を踏まえた人事制度を設計してもらえるのだろうか?」などと不安になるかもしれません。
しかし、人事のプロに業務依頼できるので、そのような心配はいりません。むしろ、さまざまな会社の人事に携わったことで培ったノウハウを活かし、高度な専門的知識で効率の良い業務を行ってくれます。
人事コンサルの業務委託については、「人事コンサルティングの業務委託を受注するコツは?仕事内容や企業のニーズから案件獲得の手段を探ろう!」の記事でさらに解説しています。
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人事を外部に委託するメリット・デメリット
社内でできる業務を外部に委託することは、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
ここでは、それぞれ3つずつ解説します。
メリット:業務負担の軽減
人事部は行う業務内容が多岐に渡るため、普段から多忙な部署です。そのため、採用時期などの繁忙期には、通常業務に加えたイレギュラーな業務をこなさなければなりません。すると、社員は残業が増えたり休日出勤せざるを得なくなることも…。
忙しい時期だけでも業務委託すれば、社員にしかできない業務に打ち込めます。集中して業務を遂行できるので、効率や生産性の向上も期待できるでしょう。
また、忙しすぎることが理由による、優秀な社員の退職も防げます。
採用面接の代行について知りたい人は、「採用面接の代行を業務委託で受注するには?フリーランス・副業向けの案件獲得のコツ」の記事も読んでみてくださいね。
メリット:専門性の向上
人事のプロなので、過去にこなしてきた案件は数知れません。常に多くの会社の人事業務を行っているため、豊富な知識やノウハウを備えています。
さらに、時代に合わせた採用方法や人事評価制度など、トレンドを押さえた手法で人事業務に携わってくれるため、社員に専門的な知識を学ばせることも可能。
社員に十分な人事の知識がない場合、知識向上のために業務委託を依頼することも、人材育成方法のひとつとして有効です。
メリット:コストの削減
外部に委託するとなると費用が気になりますが、意外にも社員をひとり採用するよりも安価に済む場合が多いです。なぜなら、業務を委託するのは一時的なものだから。
たとえば、新入社員を一人前の採用担当者として育て上げる例で考えてみると、数年はかかるでしょう。それまでに給与等の支払が発生することを考えると、数百万円はかかります。しかし、プロに委託すればノウハウのある人が対応してくれるので、教育するためのコストも給与も必要ありません。結果的に委託したほうが安く済むケースが多いのです。
デメリット:情報漏洩のリスク
業務委託するとなると、社内の事情や情報を共有しなければなりません。そのため、会社がこれまでに蓄積した知識やノウハウ、社員の個人情報などを漏洩させてしまうリスクがあります。
委託先が悪意を持って情報漏洩させるということは考えづらいですが、サイバー攻撃を受ける可能性がないとは言い切れません。セキュリティ対策が万全かどうかなどのチェックをかかさないようにしましょう。
デメリット:コミュニケーションコストの増加
相手は社員ではないため、どのような業務を委託することになったとしても、コミュニケーションコストがかかることは覚悟しておかなければなりません。コミュニケーションがおろそかになってしまえば、会社が求めている人材でない人の採用となってしまったり、社員の意向に沿わない評価制度となってしまったりするリスクが生まれてしまいます。
委託先が決まったら、会社の要望や意向、課題をまとめたリストをすぐに渡せるよう準備しておきましょう。
デメリット:社内ノウハウの蓄積が困難になる
社内に人事業務ができる人がいないことが理由で委託する場合、まるっと業務を委託してしまうと、会社にノウハウが蓄積されず事あるごとに依頼しなくてはならなくなります。そのため、人事担当者になって長いものの採用業務ができないといった事態になることも…。
社内にノウハウを蓄積させるためにも、委託する業務は限定的にしておくのがおすすめです。
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人事の業務委託を進める5ステップ
人事の業務委託を依頼するにはどのような順序を踏めばいいのでしょうか?
ここでは5つのステップに分けて解説していきます。
STEP1.委託したい人事業務の明確化
まずは委託したい業務を洗い出しましょう。どのようなことに人手が足りていないか、スキルが不足しているかなどを社員にヒアリングすることで、現場の困っていることがわかります。
委託したい業務を明確にすることは、委託先を選ぶときの決め手にもなるのでしっかり行いましょう。
STEP2.人事の業務委託先の選定
人事の業務依頼ができる会社やフリーランスはたくさんいます。そのため、依頼したい業務に対応しているかどうかで、委託先を絞り込みましょう。
そのあとに、過去の実績があるか、会社に寄り添った対応をしてもらえるか、スムーズにコミュニケーションが取れるかなどを基準に委託先を決定しましょう。
STEP3.人事の委託先との契約締結
業務を委託するということは、契約を結ぶということです。書面で契約を交わすことを法律で定められてはいませんが、万が一トラブルが起きてしまったときのことを想定し、契約書を作成しましょう。
委託する業務や金額などに相違はないか、情報漏洩してしまった場合の対応などを明記しておき、おたがいに認識のズレがないようにしましょう。
STEP4.人事委託業務の実施
契約できたら実際に業務を遂行してもらいます。
業務管理シートなどを作成し、どこまで進んでいるかをチェックできるものを用意しておくと、コミュニケーションコストを削減できます。
STEP5.人事委託業務の評価
依頼していた業務の完了もしくは契約期間が満了となったら、委託先を評価しなくてはなりません。そのため、依頼した業務のゴールを契約時に話し合っておくことが大切です。
たとえば、採用業務なら「年内までに新入社員の内定を3人だす」といったように、成果がわかりやすく評価しやすいでしょう。
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人事の業務委託を取り入れた成功事例
実際に業務委託をしたことで、会社のためになったという成功事例を2つ紹介します。
「採用を担当する人事の業務委託とは?フリーランスにおすすめの案件獲得のコツを紹介!」の記事では、採用を担当する人事の業務委託についてさらに深掘りしています。
業務負担の軽減による生産性向上
医療品メーカーのA社は、採用職種が100職種、年間応募者数は1,800件という数の多さ…。そのため、採用担当者から「社員にしかできない採用業務だけに集中したい」という意見があがっていました。
そこで、業務委託契約を結び、ノンコア業務とコア業務に分けて業務ができる環境を整えます。すると、85名の採用が実現!さらに、書類選考の歩留まりも改善させられました。
参考:【2023年】アウトソーシング導入成功事例 20選|業界別・業務別に紹介 | 営業生産性向上と業務改善を支援するメディア「BizFocus(ビズフォーカス)」
専門性の向上による業務品質の向上
通信教育が有名な株式会社ベネッセホールディングスは、総務業務を委託したことにより、グループ全体での業務品質を向上させることに成功しました。
それまでは、同じ総務業務でも事業部が違うことで業務の進め方が異なっていたり、属人化されていることが問題となっていました。
そこで、総務サービスのレベルの安定化を目的に業務委託したところ、属人化によるミスがなくなり、業務品質が向上しました。
株式会社ベネッセホールディングス様 総務業務事例 – 導入事例 | 株式会社TMJ
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人事の業務委託のよくある質問
初めて業務委託を利用する場合、さまざまな不安がよぎりますよね。
ここでは、よくある2つの質問に答えていきます。
土日にできる人事の副業について興味がある人は、ぜひ「土日(週末)にできる人事の副業とは?無理なく稼げる業務委託の探し方とダブルワークのコツ」の記事もご覧ください。
Q1.人事の業務委託はどのような業務を委託できますか?
委託できる業務内容の一例採用研修人事評価労務管理勤怠管理給与計算 など |
人事にまつわる業務を一部だけ、すべてをまるっと依頼することも可能です。
Q2.人事の業務委託を検討する際にどのような点に注意すればよいですか?
必要な業務だけを依頼する場合には、対応しているかどうかの確認も必要です。
契約してしまった後に「できません」といったトラブルを避けるためにも、業務委託契約書を交わしておきましょう。
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人事の業務委託に関するまとめ
人事業務の委託は、社員の負担を軽減させたり人件費のコスト削減も可能にします。専門的な知識やノウハウのあるプロが業務を遂行してくれるので、安心して任せられるでしょう。効率化や生産性の向上も期待できるため、会社にとってはまさに救世主のような存在です。
業務委託をうまく活用し、人事部の負担を軽減させましょう!
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