仕事を辞める従業員のなかには、本当の理由を言わずに退職することもあります。そのため、会社としては何を改善すればよいかわからず困ってしまうことがありますよね。
この記事では、転職サイトdodaが公開している「転職理由ランキング」をもとに、本当の転職理由について紹介しています。退職を防ぐための方法や、退職を相談されたときの対処法についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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仕事を辞める理由ランキング
育てあげた従業員が退職してしまうことほど、人事担当者にとって悲しいことはないですよね。ここでは、転職サイトdodaが発表した、2021年7月~2022年6月に転職した人の「転職理由ランキング」をもとに5位まで紹介します。
1位給与が低い・昇給が見込めない
働く理由は人それぞれですが、生活するためにはお金がなくてはなりません。そのため、給与や昇給はモチベーションを保つための、ひとつの材料になります。あなたも給料日に明細を見たときに、思ったような金額がはいっていないとがっかりしますよね。
また、今は金銭的にきつくてもいずれは昇給があることがわかっているのなら、頑張ろうという気持ちも生まれます。しかし、給与も満足できない、昇給も期待できないとなると「この会社に居続ける意味はあるのだろうか?」と不満を持ち退職を考え始めてしまうのです。
2位昇進・キャリアアップが望めない
従業員は数年働くと、「いつ昇進できるのだろう?」「キャリアアップするためにはどのような道を進むべきなのかな?」などと、次の段階に進みたいという意欲がでてきます。そうしたときに、昇進・キャリアアップが望めないと従業員のやる気を損なってしまうでしょう。
会社員である以上、数年働いたら役職につけると考えている人もいます。誰が見てもわかる、昇進やキャリアアップの基準を定めておくことも必要です。
3位社内の雰囲気が悪い
働く環境が整っていない場合もあります。特に、人間関係は「会社に行きたくない」という気持ちが生まれてしまうため、注意しておかなければなりません。上司の機嫌がいつも悪く話しかけづらい、先輩から高圧的な態度を取られるため質問しづらい、同僚から悪口を言われるのがつらいなど、社内の雰囲気が悪い理由はさまざまあるでしょう。
従業員が人間関係に悩む前に、根源となっていることを探し改善していきましょう。社内の雰囲気はすぐに変えられるものではないので、少しずつ善処していくことが大切です。
4位尊敬できる人がいない
尊敬できる先輩や上司がいないこともあげられました。身近な存在である先輩や上司は、いわば将来の自分ともいえます。まわりに「私もこんな風に気づかえる先輩になりたい」などと尊敬できる人がいなければ、従業員のモチベーションは下がってしまうでしょう。
反対に、尊敬できる人がいればどんなにつらい仕事でも「あの先輩が一緒に喜んでくれるから頑張ろう」などと、試練を乗り越えるために頑張ることができるのです。
5位業界・会社の先行きが不安
時代の流れとともにどうしても淘汰されてしまう業界はでてきてしまうもの…。インターネットで検索すれば「先行きが不安な業界」がたくさん紹介されています。業界や会社が今後発展するとは考えられないことを理由に転職を選んだ人もいるのです。
少しでも若いうちに転職しておけば、大きく給与が下がることやキャリアを水の泡にしてしまうリスクも最低限で済みます。若い世代ほど、今後の自分のために業界や会社の先行きを考えているのです。
退職を防ぐための対策方法
退職する人を減らすためにはどうしたらよいのでしょうか?たったひとりを採用するにも時間や手間がかかるため、なるべく退職者はだしたくないですよね。
ここでは、3つの対策方法について紹介するので参考にしてください。
待遇面の見直し
報酬体系や評価制度は適切ですか?仕事を辞める理由ランキング1位にあがっている「給与が低い・昇給が見込めない」といった不満を解消させるためには、待遇面を見直す必要があります。同業他社よりも給与相場が低かったり、昇給の頻度が低ければ改善を検討してください。「同じような仕事内容で、他社のほうが条件がいいなら転職しようかな」と考える従業員は少なからずいます。
また、評価制度は時代にあわせて更新していきましょう。昔ながらの年功序列制度は若手のモチベーションを下げてしまいます。成果をしっかり評価することで満足度は高まります。
労働環境の見直し
長時間労働があたりまえの環境になっていませんか?ワークライフバランスが求められる現代社会では、働く時間が長いことは時代に背き、若手はキャリアアップを望まなくなるでしょう。
また、短時間勤務制度やリモートワーク、フレックスタイム制度などの導入はすでにしていますか?もしまだなら、ぜひ導入を検討してください。給与を大幅にあげることができなくても、働きやすい環境を整えることで従業員が定着します。
人間関係の見直し
人間関係に不満を持たれないようにするために、コミュニケーションを取ることが大切です。従業員同士はもちろん、上司や部下といった役職に関係なく、話しやすい雰囲気をつくっておくことが必要です。
時には、職場を離れて懇親会やランチ会などを開催してもよいでしょう。社内だと話しにくいプライベートな話で、従業員と打ち解けるきっかけになります。何かあったときには必ず話せるという人間関係を構築しましょう。
退職を考えている従業員とのコミュニケーション
部下に呼び出されて「退職を考えています」と相談されたらどうしますか?
ここでは、退職を考えている従業員に相談されたときどうしたらよいかについて解説します。
上司や同僚に相談する
あなたの上司や同僚に退職を考えている従業員がいることを相談してみましょう。「こういう理由で退職を考えているみたいで…」と、どのように引き留めるべきかをアドバイスしてもらいましょう。
ただし、本人の許可なく話す場合には名前をだしてはいけません。信頼して相談したのに裏切られてしまったとショックを受け、すぐに退職を決断してしまう可能性もあります。また、辞めないとなったときに、本人の居場所がなくならないようにしなくてはいけません。
人事部や役員と話し合う
退職したいという気持ちが強いなと感じたときは、人事部や役員と話し合いましょう。人事部や役員が、その従業員のことを必要だと考えているなら、不満を解消するために動いてくれる可能性もあります。給与アップや仕事配分の見直しなど、その人が働きやすい環境へ改善できないか検討してくれるでしょう。
あなたひとりでは対処できなかったとしても、会社全体として動けることがあるかもしれません。
退職の意向に耳を傾ける
従業員が「退職したいです」と言ってきたら、まずは受け入れてあげましょう。親身になって話を聞いてあげることが重要です。従業員の話をさえぎって自分の話をしたり、従業員のことを否定するようなことは言ってはいけません。
しっかり退職したいという意向や気持ちを聞いたうえで、本当に辞めたいのか、引き留める余地はあるのかを判断しましょう。
退職の意向を示したときの対応は?
できるだけのことはしたけど従業員が退職することを決めてしまった、相談されることなく固い意志で退職したいと言われてしまった場合の対応方法について解説します。
まずは従業員の意向を尊重して聞き入れる
どのような退職理由であろうとも、従業員の意向を尊重してあげましょう。「そんな理由で?」と思うこともあるかもしれませんが、従業員は退職を決断するまでに悩んでいたはずです。辞めるまでの期間にもしっかりと業務をこなしてもらえるよう、これまでと変わらない態度で接することが大切です。
会社に対してポジティブな印象を持つように努める
従業員が退職した後に、顧客になったり、取引先になったりする可能性があります。そのため、なるべく辞めるまでに会社の印象が悪くならないように努めることも大切です。また、退職する本人にも会社の評判を下げるようなことを言ったり、ほかの従業員の評価が下がるような発言はしないようにしてもらいましょう。
仕事を辞める理由ランキングのまとめ
転職理由ランキングから、会社にさまざまな不満や不安を感じ、仕事を辞めていることがわかりました。退職者を少しでも減らすためには、待遇面や労働環境、人間関係を見直すことが大切です。働きやすい環境を整えるだけでも、従業員の離職を改善できるでしょう。せっかく育てあげた優秀な人材を手放さないためには、企業努力も必要です。できることからはじめて、より従業員が働きやすいと感じる会社をつくっていきましょう。
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